新しくお店やショールーム、商談スペースをリニューアルしたけれど、イマイチ振るわない。そんな時には、顧客様目線でその場所を見直してみると、色々と問題点が見えてきます。

せっかく大金を投じて綺麗にリニューアル工事をしたのに、実は的を得ていなかったり、使い始めて正しくセッティングされていないと言うだけで、お客様はリピートしてくださらないのです。

では、先ずは何処を見れば良いのでしょうか?

『椅子と机(またはカウンター)』

コレがいい加減な所が意外に多いように思います。

椅子や机はお客様にとってはとても重要で、お客様の平均的な滞在時間を想定した椅子を選択するべきです。

椅子を選択するとき、どうしても外見的な流行りやカッコよさを優先しがちで、好みや既成概念に大きくとらわれがちです。しかし、残念ながら実際にお客様が座られてどう感じるのかを考慮されるケースは少ないように思います。確かに、お店や会社のイメージも大切ですが、そこから大きく外れていなければ、最も考えるべきは『座面の硬さや高さ、背もたれの有無や高さ、肘掛の有無』です。

座り心地は、お客様に対して最も感覚的に重要なおもてなしだと考えるべきなのです。

では、どのように検討を進めるべきなのか?

それは、お客様のその場所での滞留時間です。長時間なのか短時間なのか、商売的にはさっさと用件を済ませて帰って欲しいのか、腰を据えてじっくりなのか、そこを戦略的に考えて椅子を選択する必要があります。

長時間なら、座って違和感や疲れない、じっくりそこでの物事に集中して頂けるものを選ぶべきです。座り心地が悪いと、食事や話などに集中してもらえない。ひいては居心地が良くないから早く帰りたい…という事になってしまう。

短時間でさっさと済ませたいというような場所は、少し心地良くない部分をつくれば逆にお客様もサッと用件だけ切り上げて帰って頂けるということになります。なんでもかんでも快適であれば良いというわけではないのです。

長時間系の場合は、椅子の高さと机の高さにも配慮すべきです。椅子が高くて机が低いのは、とても不快です。普通の高さの椅子でも実は高さは微妙に異なり、机やテーブルも椅子に合った高さがあります。このバランスを考えずにとにかく安いものて探したりすると、椅子と机の高さ関係がチグハグになってしまい、お客様の快適性を大きく欠く結果になります。

高さの問題は、脚の長さを調整するとこで解決できる場合もあります。どちらかの長さを切ったり交換することで調節できます。

次に気をつけることは、非常に簡単なことですが、意外にできていないこととして、椅子や机のガタつきの調整です。

このガタつきは、床の不陸(床が平らに仕上がっているか)との関係もありますが、床を完璧に平らに仕上げるのはほぼ不可能です。また、椅子や机も完璧に平らな部分に置いてガタつかないようにできているわけではありません。ガタつきを止めるためには、椅子や机の脚に付いているアジャスターの調整が必要不可欠なのです。アジャスターが無い場合には、脚の長さ自体を削ったり、何かを脚の裏に取り付けたりします。

机のガタつきは、特に飲食系では命取りです。

床を掃除をするために机を移動させただけで、アジャスターの具合は変わってしまいますし、脚の設置場所も微妙にズレるので、机を動かしたら必ずアジャスターを再調整しなければならないのです。椅子も同様で、椅子の場合には置いてある状態でではガタつきがあっても、人が座れば椅子自体がしなってガタつかないものもあるので、ガタつき確認する時には必ず座ってみて確認する必要があります。座ってみてもガタつくという時には、脚の長さに根本的問題があるか椅子自体に不具合があるので、交換や修理が必要です。

よくある間違いとして、ウッディーな雰囲気を演出するためにオールウッドの椅子を選ばれる場合があります。しかし、オールウッドの椅子の座面は長時間滞留する店などでは不向きです。何故なら「お尻が痛くなるから、あの店に行くは嫌だ」という人も少なくないのです。オールウッドに拘るばかりにお客様を失っているのです。

こうして書き始めればキリがないくらい、机と椅子には、気を付けるべきことが多いということです。折角ご利用頂けたお客様のリピートは「あのお店良かったな…」から始まります。

机や椅子のなど、家具の調整や修理、入換え、お客様目線でのご提案なども行っています。お気軽にご相談ください。